同行者の仕事が片付かず集合場所を発ったのは計画より3時間遅れ。
途中SAで仮眠を取りながら車を走らせる。
「道の駅たばやま」に着いてもまだ目が覚めず10分の小休止。
スタートは計画より1時間半遅れとなる。
本日の行程は5時間弱。のんびり行こう。
登山道はミツバツツジが出迎え、落ち葉が積もり足を置くと靴が埋もれる。
落ち葉を踏みしめ、ザクザク音を立てながら歩きだす。
誰にも会わない静かな渓谷歩きは沢の音が響き心地よい。
名前の知らない花の群生を見つけ足を止め写真に収める。
可愛いとはしゃいだその花は、あとで調べると有毒植物であることが判った。
「ハシリドコロ」有毒植物らしい
GPSで現在地を確認する。
沢や尾根の実際の形と地形図を見比べ合致していると嬉しくなる。
小屋まで橋を何度も渡り、沢を横切る。
土砂崩落も所々にあり、トラバースするその道は、足を置くと更に斜面を崩しそうになる。
三度目の沢の音が聞こえてくると、山の陰から小屋が現れた。
見下ろすと、木々のカーテンからテント2張が見える。
棟飾りは牡鹿の頭蓋骨
小屋には薪が積まれ、温かな灯りが漏れる、時間が止まったような懐かしい空間でした。
小屋番の「沸いてますので」の言葉に、まずはお風呂に入ることにした。
お湯はまろやかな肌触りで、普段はカラスの行水の私も今回は堪能し、
湯船に出たり入ったりと、しっかりと温まりました。
ワンプレートの夕食を頂き、山と酒と温泉を愛する山人との会話がなんとも楽しかった。
お勧めの温泉を教えてもらい、また行きたいところが増えた。
黙々と歩く父と小学生の男旅。山小屋ノートを捲るテント泊の青年。
薪ストーブを挟み、静かに夜が更けていきます。
翌朝は霧のような雨が降っていたので、雨カバーを付けた。
小屋番の「崩落個所に気を付けて」との言葉に一礼をして小屋をあとにした。
なるほど、すぐに崩落個所が続き、迂回路もあった。
雲取山山頂はガスで眺望無し。
数年前の同じ時期に三峯神社から登り、その時はチェーンスパイクを使ったが
今回は全く雪がなかった。
鴨沢までバスの時間が迫るので急ぎ足で下りる。
登山者で賑わう小袖乗越で手洗いを済ませる。バス停までもう少しだ。
前回訪ねた時、地元の方に勧められた「三条の湯」
同行者も本を読んでここへ来たかったらしい。
目的を果たせて本当に良かった。
記録者のみちくさに何度も足を止めて、ペースをあわせてくれた供人と
山と温泉と出会った人に感謝したい。
4/2 9:38道の駅たばやま~10:51山王沢~12:15サワラ峠~14:37三条の湯
4/3 6:23三条の湯~8:58三条ダルミ~9:40雲取山~10:48ブナ坂~11:53堂所
~12:49丹波山村営P~13:06鴨沢バス停
百名山:T=53/100