この山行の核心部、県道441号線を通り濁河温泉の登山口へ未明に到着。
歩き出しはゆるやかだが、七合目を超えると急登に変わる。
森林限界で装備を整え、飛騨頂上に向け、立ちはだかる斜面をトラバースしていく。
振り返ればその名の通り美しき白山、乗鞍の後ろには北アルプスも見えている。
圧巻、白山(撮影:Kさん)
乗鞍岳、笠ヶ岳から続く北アルプス(撮影:Kさん)
外輪、摩利支天山(撮影:Kさん)
頭上にはハロに飛行機雲。絶景が広がるが、
息絶え絶えの私は何よりもこの急登の終わりが見たい。
何度も立ち止まりながら稜線に登り上げると、中央アルプス、
その背後の南アルプスが目に飛び込んでくる。
そして賽の河原の向こうには主峰、剣ヶ峰。
自分でもまだこんな力が残っていたのかと驚くほどの歓声を上げる。
何度か訪れ、どんな景色が広がっているか知っていても、
目にする度に感嘆せずにはいられない。
厳冬期とは違い、雪と露わになった岩肌で山様が立体的だ。
中央アルプスと南アルプス全員集合
賽の河原の向こう、剣ヶ峰
飛騨頂上から摩利支天乗越へ(撮影:Kさん)
憧れの五ノ池小屋の前で休憩をとりながら、摩利支天乗越までのルートを見極める。
記録ではトラバースする人あり、稜線を行く人あり。先行者が稜線を下ってきている。
下れるなら登れると稜線ルートを取る。
摩利支天乗越からは細い稜線、岩と雪のミックス、
こういうルートは久しぶりで楽しくて心が躍る。
心躍る稜線
撮影:Sさん
外輪の端っこ、摩利支天山から踵を返し、時間もあるので継子岳へ向かう。
上から眺める継子岳は起伏もぼんやりして、針山のような無雪期とは大違い。
積雪期ならでは、四ノ池に至る斜面に様々なトレースが付いている。
あんなにぼんやりしていた継子岳も目の前にすると私の気を遠くさせるのに十分である。
またも息絶え絶えで登り上げ、のんびり小休止。
先ほどより少し近くなった北アルプスの景色を堪能し、帰りは直登ルートを下る。
登りはあんなに苦労したのにあっという間に森林限界へ到達。
ピッケルを片付け、樹林帯をもくもくと下る。
下りは早いね~と口にしてからがひたすら長い!
久しぶりにいっぱい歩いた山行でした。