避難小屋の薪ストーブでご馳走を食べる山行。
薪二束、重い肉とたっぷりの食材をN夫妻、SRさんを重点的に分担して担ぐ。
地形図も色濃い急登を小屋まで1000m登る。
SRさんは薪の重さもなんのその、スノーシュー装備。
ヒールリフターがめちゃくちゃ良いと三回ぐらい言う。
六合目からはトラバースが続き、南に面した所が緩んでいやらしい。
見晴台で道々木の間から覗いていた御嶽、乗鞍、笠ヶ岳と続く北アルプス、
その奥に白山、目指す稜線から続く将棋頭、木曽駒ケ岳が遮るものなく見渡せる。
避難小屋に到着、今日はここまで。薪ストーブに火を入れ、宴が始まる。
まずはSSさんが持ってきてくれた玄米餅。
こんがり焼いて、黒糖とみりんの甘さが絶妙なタレに沈め、
海苔を巻けば絶品磯辺焼き。何個でも食べられる。
NAさんが作ってきてくれたビーンズサラダは、
ワインビネガーに玉ねぎが効いて箸が止まらないし、お酒も進みすぎる。
いよいよFさんが仕込んできてくれた重いお肉のお出まし。
フライパンで焦げ目を付け、ホイルに包んでストーブの中へ。
遠赤外線でじっくりと調理。切り分けると瑞々しい断面に喉が鳴る。
ブロックベーコンの塩気とコーンの甘さがたまらないポテトサラダまである。
NAさんがL字に折れながらも、丸々一本大事に背負ってきてくれた、
ガーリックとバターを仕込んだバケット。
ストーブでこんがり、ふんわり、遠慮という言葉を忘れ手を出し続ける。
〆は魚介いっぱいのFさんのブイヤベース。
絶え間なく振舞われるご馳走に、ここは一体何処なの?と迷子になりそう。
翌朝は前日のブイヤベースにクリームチーズを入れてリゾットに。
魚介の出汁とチーズが素晴らしい仕事をしている。
ホカホカ温まり出発。雲一つない快晴、太陽がめいいっぱい輝き散らす。
樹林帯の急登を抜けると、馬蹄型の先、茶臼岳の稜線に遮られていた北アルプス、
後立山連峰、頚城山塊、八ヶ岳も見えてくる。
2000mを超える稜線なのに、風はそよとしか吹かない。
さらに進むと木曽駒ケ岳の横に宝剣岳、木曽前岳の右手には三ノ沢岳が見え、
遠くその後ろには空木岳の姿も。
あまりにも天気が良すぎて、麦草岳山頂でしばし井戸端会議。
小屋に戻って後片付け。下りはあっという間。
下山後はいつもはこってり、しっかりのご飯が食べたいが、
今回はもう満たされ過ぎているので素敵な町屋カフェへ。
美味しいケーキとコーヒーご馳走様でした。
薪ストーブ山行、メインの宴会は言うまでもなく、
麦草岳も想像以上に素晴らしかった。