2/20(土)<那須岳>
今年の東北山行は三大スノーモンスターの聖地、蔵王から始まるはずが、
暴風予報で稜線を歩くルートは風をもろに受け、ロープウェイも動くかわからない。
集合場所で行先を那須岳に変更。記録者は二ヶ月ぶり?の再訪。
駐車場から雪が少ない。ツボ足で進んでいく。
明礬沢を見下ろすようになると、茶臼岳と剣が峰の鞍部から風が吹き抜けてくる。
装備を整えトラバース道を進む。
雲一つない快晴、今回は時計回りに茶臼岳に向かってお鉢を進みます。
山頂で賑やかに写真撮影、山座同定。
鞍部まで戻り、ピッケルを手に剣が峰へ。
撮影:Iさん
振り返り、眺める茶臼岳は何度見ても素晴らしい景色。
撮影:Sさん
今年もお宿は岳温泉の岳の湯。温泉街には一週間前の地震の爪痕も残る。
連泊のため散らかし放題。山中泊が大好きだけど、下界泊は快適。
2/21(日)<磐梯山>
本日も風の強い予報。リフトを二つ乗り継ぎ、ゲレンデトップからスノーシューで歩き出す。
すっかり白く覆われた銅沼の上を進んでいく。
流麗な姿が会津富士とも呼ばれる磐梯山。裏から見上げる姿は、
その昔、北に位置した小磐梯の噴火で削られた山肌が荒々しい壁となり火口原を囲む。
その火口壁に張り付く黄色い氷瀑、イエローフォール。
地中の硫黄分、鉄分が染み出し、幾重にも凍てつき出来る厳冬期だけの滝。
このところの暖かさで半分フォール…
撮影:Iさん
風の唸り音を聴きながら、どこまで行けるだろうかと尾根に取りつく。
アキレス腱が良く伸びる急登が続く。
櫛ヶ峰の赤茶けた土肌と、凍ったような深い緑にも見える岩肌が見えてくると、
山頂に続く火口壁の稜線は近い。今までとは一転、暴風が吹き荒れる。
それでもあともう少し、と這うように進む。
顔を上げることもできない爆風の中で、細い稜線の先、
雪を寄せ付けない黒い岩肌を盗み見る。
荒れ狂う風、来るものを拒む威圧感が凄まじい。
また絶対に来ると心に、這うように下る。
2/22(月)<安達太良山>
昨年とは一転、駐車場に雪はなく快晴。
勢至平からは横たわった乳房のような安達太良山が見える。
矢筈森、岳温泉の源、鉄山と並び三つ子のよう。
去年は小屋までの記憶があまりない。
空の色が変わるとこんなにも印象が違うものなのか。
真っ青と真っ白に挟まれて、壮大な斜面を登ったり下ったり。
撮影:Iさん
心が躍りすぎて飛び出しそう。
撮影:Iさん
山頂直下、乳首まで一直線の急登のトレースを辿る。
阿多多羅の頂、文句の付けようがない、ほんとの空の下に立つ。
時間もたっぷり、のんびり小屋へと戻る。
幸せな山行の余韻に二日酔いも吹き飛び、お酒が進む。
撮影:THさん
夜は鶏みそ鍋。ご馳走様でした。
2/23(火)
予報で悪天を覚悟はしていたが、やはり吹雪いている。
日が昇るのを待って完全装備で出発。勢至平まで一気に下る。
計画した蔵王、磐梯山は叶わずも、美味しいごはんにお酒に温泉と、
今年も楽しい山行になりました。