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2019年1月26~27日 雪山教室 伊吹山

 

雪山教室終了山行は始まってしまった。
今週末は太平洋側でもまれに見る大荒れ、との予報。

絶好の雪山日和ばかりが雪山教室ではない、とはわかっていている。

たとえ山頂に到達できなくてもテント生活の厳しさを体験することに意味がある。覚悟は出来ていた。

登山口は、もちろん雨。一合目、薄っすら晴れ間が見え三合目からは雪景色一色。天は味方してくれているようだ。

壺足で五合目へ。避難小屋裏の傾斜地を平らにしてテント設営。

 

 

ガス屋敷さんご用達のスノーソーの軽やかな切れ味に喜んでしまう。

だが、和やかなのはここまでで、気まぐれな雪山は突然暴れだす。

手のかじかみと顔を直撃する雪粒の痛みとで座学で習ったはずのテントの張り方が思い出せない。

張りかけのテントを吹き飛ばされぬよう何とか押さえ、ポールの先をハトメの穴にはめ込むのに一苦労。

雪の重みがますます設営のじゃまをする。

スタッフの皆さんのおかげでようやくテントは完成。

 

 

ピッケルとストックを吹き曝しに突き立て、我々はザックとともに雪を落としてテントの中へ。

濡らさぬようにテントに入室するのもひと苦労だ。
噂の水作り。

 

 

鍋に山盛りの雪を加熱しても、鍋底にわずか1㎝のお湯。えっ!気が遠くなる。ちりも積もれば…で、やがて水はプラクティパス2袋に。そして暖かい夕食にありつけた。

テント場は、我々以外誰もいないはず。

隣のテントから漏れ聞こえる会話も雪山教室の醍醐味。

思い出しきれないくらいたくさんの雪山の基礎知識、豆知識、ウラ知識をたっぷり堪能できた。

 

二日目、4時起床。トイレは雪で埋まっていた。一晩中降ったようだ。

今朝の登頂には支障なし。

朝食後テント内でワカン装着のレクチャーを受け、ビーコンの実習をして8時出発。

山頂を踏めるかはわからないが、10時をリミットに。

 

 

昨日と比べ他のパーティも多く、トレースを壊さないように足の置き場に気を付ける。

六合目以降は傾斜が変わりワカンが緩んできたのか、爪の食い込みが微妙に違ってきた。

何度も空振りし焦って1m、2mとずり落ちると、私だけこの場で終了か?と不安になる。

9時50分、八合目到着。あと10分で山頂は厳しいか?難しい判断。

 

 

 

寂しい気もしたが、アイゼンに履き替え下山。テント場に戻りテント撤収した後、再びアイゼンをつけて、二合目へ。

その後は嫌などろんこ道を滑りそうになりながら、昨日スタートした登山口へ。

2日間でやっぱり雪道の方が断然好きになっていた。
 

行動記録
26日(土) 近江長岡9:27=伊吹登山口10:05~五合目12:53-テント設営-水作り-夕食作り
27日(日) 起床4:00-朝食-ワカン・ビーコン実習-五合目8:00~八合目9:50~
五合目11:05-テント撤収12:00~伊吹登山口14:00=近江長岡15:06

 

以下は雪山教室参加者の感想

雪山教室を受けると決めてから厳しさは覚悟して挑みました。堂満岳では2度もアイゼンが外れてしまい戸惑ってるところ先生達の温かい対応が凄く嬉しかったです。
先生達の丁寧な指導のおかげで楽しみながら終了出来ました。
(oh宅)

 

雪山教室が近づくにつれ、いろんな不安が出てきてドキドキでしたが、座学・アイゼントレ・歩荷トレ ・堂満岳・伊吹山テント泊の全てが楽しかったです。
正直、雪山のテント泊なんて私には無理…って思っていましたが、実際にテント泊中は寒さも感じず、快適!楽しい!
テント場作り、トイレ作り、雪を溶かしてお水作りも初めての体験。
講師の方々 スタッフの方々に、楽しませていただきながら丁寧にいろんな事を教えていただき大感謝です。雪山教室を受講して本当によかったです。(H根)    

                             

雪山教室に参加して今迄知らなかった事を教えて頂き体験をさせてもらってとても勉強になり楽しかったです。
冬のテント生活は初めてで想像以上の寒さに驚きましたが、今後どの様なものが必要か確認できてよい経験になりました。
雨の中の堂満岳も少し過酷ではありましたが良い経験になりました。(N東)

 

雪山は軽アイゼンで行けるところまでで充分と思っていましたが、雪山の話を楽しそうにされている人たちがだんだん羨ましくなり、思いきって雪山教室を受講させていただきました。
座学、アイゼントレ、堂満岳トレーニングに参加しました。
初めて履く12本爪に四苦八苦しながらスタッフの先輩方に指導していただき、楽しく受講することができました。
終了山行伊吹山は体調不良で不参加となりご迷惑おかけしました。
とても残念でしたが、これから少しずつ雪山の世界を広げていければと思っています。
スタッフの皆様、受講生の皆様ありがとうございました。 (I原)

 

今回、雪山教室に参加させて頂き、堂満に行った時、アイゼンを履いて雪道を歩くのがこんなに難しいものだと思いませんでした。それにピッケルの使い方が分からず大変でした。私は最後の伊吹山テント泊山行に仕事の都合で参加することが出来なくて残念でした。もし来年機会があればテント泊をしてみたいと思っています。
(M村 義人)

夏山、岩登りそして雪山教室に参加できました。入会したころからは、夢のようです。まだまだ私は雪山をやっていけるのか?と思っています。今回は運よくテント生活の楽しい部分だけを味あわせて頂き本当の厳しさを知らない。昨年受講された方々が、スタッフとして見事にご活躍されている。その頼もしい姿にやはり迷ってないで、どんどん次の雪山に行かねばならないと思いました。
ガス屋敷さんをはじめ、雪山教室に関わって下さいました全てのスタッフの皆さんに感謝いたします。
(Oか)

 

(Oかさんの報告書よりほぼまんま掲載)

 

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