7月の連休に雪を背負って登るかのルートからの山行を計画するも天候不良で中止。
来年の課題となりましたが、ならば別ルートからということで、秋も深まる気配の馬場島へ赴き、早月尾根から剱本峰を目指します。
馬場島
「剱岳登山道入口」の看板に脇目もふらず登りに取りかかる。
覗き込む池塘の先にはオタマジャクシもどきがウジャウジャ。
幼生期のサンショウウオなのだそう。
急登に喘ぎながらもしばし憩いの一時。
2224mのピークに到着、剱本峰から北方稜線への連なりが見やれます。
ここから少し下ったところに早月小屋があります。
早月小屋のテント場にて。
小窓尾根の方も色づいています。
翌日も好天を確信してたんですが、
ガスガスガスでこんなんでした。
小雨混じりなるも山頂へ向けて出立。
途中、撤退するパーティーと行き交いながら、私らはめげずに登り往きます。
なんたって山岳会ですもの、オホホ(これ内輪ネタです)。
獅子頭のあたりから雪が薄っすら貼り付いて濡れた岩稜となり、けっこう危うい。
高度を上げるごと冷え込みは増すばかりで、濡れた岩を触るごと手袋をしていても指先の感覚が麻痺してくる。
カニのハサミあたりでは特に慎重に。
山頂に至るまで気を緩める間はなし。
ここまで来ればあと少し。
剱岳山頂で記念写真を撮ってもらい、即下山の途に。
下山時、ガスが途切れることがあるもほんの束の間。
早月小屋が見えてきました。
テント場に戻り、テントを撤収して更に下り往きます。
無雪期の終焉を告げるかのごとく、早月小屋では既に小屋閉めの準備が始まっています。
今年もけっこう楽しみました。
しばしガスの途切れた2224mのピークから剱を仰ぎ見る。
辛い下りの最中も上部はずっとガスが立ち込めていたよう。
いやまあ疲れた。なんたって「試練と憧れ」ですもんね。
お疲れ様でした。
因みに、ブログ担当の足の筋肉痛が緩んだのは水曜日になってから。
(以下はS喜さんの報告書から)
2日(金)夜行バスで富山へ。
みな日頃の睡眠不足を埋めるかのように爆睡。
3日(土)富山から上市駅へ向かい、タクシーで馬場島へ。
晴れ渡る青空から見える山並みに興奮。
いざ出発。ひたすら…ひたすらの急登であるものの、「劔岳に向かうんだ」とテンション↑↑↑の4人には何ら疲れもなく到着。
早月小屋は小屋じまいの準備にかかっておられました。
てきぱき幕営し宴会。
4日(日)3:30起床。ぱらぱらと雨の音。
様子を伺いつつ6時前にはアタック開始。
途中、やや雨脚が強くなり木陰で待機する事もあったが、それ以降は降らず。
しかし、昨日とはうって変わって曇天。ガスが立ち込め高度感ゼロ。
岩場も濡れており慎重に歩を進める。
撤退する何パーティかとすれ違う。
気温が下がってくるものの、風が微弱だったのが救い。
それでも指先が冷たくなり岩や鎖を持つ手が冷たい。
カニのハサミ付近からは岩場が凍っていたり、エビのしっぽが出来ていたり…なおの集中力を要す個所を通過し山頂へ。
ガスで展望がないが、ほぼ無風でしっかり記念撮影完了。
滞在時間は5分程度!?
登りよりも下りは危険性が高いため、まだまだ気が抜けません…しかし時折、ガスの晴れ間に素晴らしい紅葉が顔を見せてくれ「キレイ♪」とうっとり❤とさせてくれました。
テント撤収し「また来るからね」と劔岳にしばしのお別れ。
小屋じまいも昨日より進んでいました。
無雪期が終わりを告げる…
テン場から800m登り、2200m下る。
「よぉこんな所、登ってきたよね」と思わせてくれる急坂。
急登は「今から山に向かうんだ」と言う嬉しさから、疲労感は少ないけれど、「今から下界へ引き戻されるんだ」と言う急坂のキツイ事!!!!!
仕方あるまい…「試練と憧れ」だもん。
上市まで向かうタクシーの運転手さんから、初日の出を見るために四駆のジャンボタクシーで劔岳へ向かう輩のお話を伺い絶句。
きっと…彼らは人間でないに違いないと4人は納得するのでした。うん。