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2016年7月16~18日 越後(魚沼)三山

昨夏の三連休も天候不良で山行を諦めたのだった。
今回は気分を変えて、アルプスと名のつくところを外し、越後三山の連なりを歩いてみました。

修験道の道理からすれば、いくつかある麓からのルートを利用するのが常道なのでしょうが、早朝よりの行動は無理、三山縦走が主目的のハイカーでしかないと割りきって、4合目手前まで一足飛びの八海山ロープウェイを利用しました。

 

ロープウエイ乗場から仰ぎ見れば、稜線上はガスがたゆたう。

 

山頂駅の標高は1147m、
山麓から770mほどを5分くらいで駆け上がります。

 

地元では人気のお山らしく、連休初日はけっこうな人出でした。
山頂駅から直ぐの遥拝所にある八海大明神像(?)に手を合わせて出立する。

 

雨後の山道が少々面倒やな、なんて考えつつ歩を進めるも、実は八海山より先はこんなもんじゃなかった。
まあ、それは後のお話なんですが…。

 

6合目の女人堂、
8合目の薬師岳では鐘を突いてみたりして、

 

9合目にあたる千本檜小屋に
その先に八海山の岩峰群が続きます。

人出はひとまずここまで。

この先は閑散とした道行きに。

 

岩峰を辿るのも面倒になってきたんで、白川岳から巻道に下り立って残りの岩峰をやり過ごす。

とはいえ、この巻道もそれなりに厄介だったんですけど。

 

主峰の大日岳ですけど、パスして先に進みます。

 

大日岳のところからグッと下り、登り返すと

 

八海山最高峰 入道岳

 

八海山を含め、駒ヶ岳に至る縦走路中に頻出する岩稜部の鎖場は、通常の山行きで経験しているのと幾分違っていました。
たいていの鎖場では、三点支持を基本として岩に取り付き、鎖は補助的なものでしかないとの認識でしたが、八海山の最高峰入道岳より先、頻出する鎖場では、その鎖に頼らなければ登れないようなのばかりで、かなり危うく感じられました

 

三山縦走中にもっとも目にすることが多かったのがこのニッコウキスゲ

 

入道岳(1778m)から五竜岳(1590m)、荒山(1344m)へと進めば、標高はドット下がって最低鞍部のオカメノゾキ(1240m)まで、500m以上下る。

 

入道岳より先、中ノ岳に至るまでの登山道は急なアップダウンと急峻に切れ落ちた痩せ尾根が続き、尚且つこの時期はまだあまり歩かれていないのか草木に覆われて判然としない状況が続きます。

繁茂する草木に隠れて足元が見えないだけでなく、雨後でもありやたら泥濘み、足をとられて谷側に滑り込まないよう慎重に歩くしかありません。

 

そんなこんなで、この日は中ノ岳避難小屋へは遠く及ばずの判断で、オカメノゾキの少し先でビバークしました。

事前にビバークすることも想定していましたから、さしたる動揺はありません。

早いうちからビバーク適地がないかを気に留めて進み、実際に寝入るまで平常心で対することができました。

 

早朝の稜線 手前の岩場の所でビバークしました。

適度な傾斜に背中を預けて、快適に過ごせましたね。

 

オカメノゾキからは中ノ岳手前の御月山(1821m)まで大凡600mを登り上げ、その先の中ノ岳(2085m)へ。

 

おそらくは巻機山

 

檜廊下から連なる越後駒ヶ岳

 

祓川 真ん丸な容姿の中ノ岳まであと少し

この沢で水を補給する。

 

中ノ岳へ登り始めてしばらくすると雨が降り始め、

豪雨に移行。

 

中ノ岳避難小屋に駆け込み、雨をやり過ごすのも兼ねて大休憩とする。

雨がやんだ後、中ノ岳山頂を往復。

かすみ気味ながらも平ヶ岳や燧ヶ岳等々が眺めやれた。

 

 

再度、準備して駒ヶ岳に向けて出発。

 

八海山

あんなとこから歩いてきたわけか。

 

越後駒ヶ岳へ向けて檜廊下を往きます。

 

ミヤマアキノキリンソウかしら。

高山植物は、ハクサンフウロ、ハクサンコザクラ、ハクサンチドリ、ゴゼンタチバナ等々、あれこれ見受けられましたね。

 

中ノ岳からの稜線では、晴れたり曇ったりの繰り返し。

陽が当たれば、豪雨の後にも関わらず、暑いのなんのって。暑い

 

もとより予備日を設定してたんで、大丈夫かと思いつつ、電波が繋がるごと、下山メールに予定変更の連絡を試みるも、すぐに圏外に。

えらく時間を無駄にしてしまった。

 

天狗平を超えて

 

駒ヶ岳へ至る頃には、山頂周辺はガスガスガス。

この日は山頂へ向かわず、駒の小屋へ。

 

八海山から先、駒の小屋に着く間に出会ったのは、この朝、中ノ岳方面から縦走されてきたお二方だけ。
しかして、静かな山歩きが楽しめたって気分にはなりません。(-_-;)

 

翌18日も下山するまで、ガスと雨にやられっぱなし。

 

翌早朝の駒ヶ岳山頂。眺望なし。

 

山頂に鎮座する偶像は・・・猿田彦なのか。

即座に手塚治虫の火の鳥を思い出してしまった。(^_^;)

国津神やったかな、天狗の祖という説もあったか。

しかしてこの像、鼻は長くないけどね。

越後駒ヶ岳山頂に、何故、猿田彦なのかは詮索してもせんないことなのかしら。

 

歩き始めた折に見た八海大明神を初めとして、幾つかの偶像を見てきたような気がする。

こちらでは、神の姿を偶像に託す習わしなのかな。

関西では、また特に神道系ではそういうのはあまり見受けられないんで、ちょい気になってしまった。

現在の八海山は木曽の御嶽山に連なる御嶽教の山であるらしいけど、そこらにも関係しているのかしら。

 

山頂での小事ではありますが、興味が尽きなくて。

 

駒の小屋 基本は避難小屋です。

夏期のみ不定期で小屋番さんが滞在しています。

 

連休中でも利用者は多くなかったので、

私は一人、2階の一角を悠々と使わせてもらいました。

 

下山は駒の湯ルートにて。

登山口に至るまでずっと急な山道を雨中行軍でした。

 

駒の湯登山口

 

大湯温泉のバス停まで約1時間歩いてお終い。

山も天候も私も併せてコンディションは悪かったろうというか、私の体調は最悪近いところまでいってたかな。

とはいえ、全くもっていいことなしの山行ってわけでもなく、下山完了時の充足感は上々でした。

 

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