餅が喉につかえるのが少し怖いマニーです。
年末は体調がいまいちで、早々に街中へ退散した心残りから、今回は何が何でも雪山に2泊籠る覚悟を決めて八ヶ岳へ。マニーは8年ぶり3回目、aoは初めての石尊稜。中山尾根よりも簡単だが、赤岳主稜より難しいとされる。特に下部岩壁はルートファインディングも難しく、岩とアイスのミックスで薄いホールドは緊張感あふれる登攀となる。アルパインを目指す会員には是非登ってほしいルートである。
<山行日程>
2023年1月7日(土)
7:00 美濃戸口→10:00 赤岳鉱泉→12:00 石尊稜取付き偵察→13:30 ジョウゴ沢見学→15:00 赤岳鉱泉(テント泊)
2023年1月8日(日)
6:00 赤岳鉱泉→7:00 石尊稜下部岩壁→10:00 石尊稜上部岩壁→11:00 稜線→12:30 行者小屋→13:30 赤岳鉱泉(テント泊)
2023年1月9日(祝)
7:00 赤岳鉱泉→9:00 美濃戸口(下山)
<冬季用テント>
赤岳鉱泉でテント設営する。今日から2泊のお宿。厳冬期の八ヶ岳は朝方-20度の世界だ。これに耐え得る装備があれば、まず日本では大丈夫であろう。
<石尊稜へ向かう>
切り裂くような寒気の中、石尊稜取付きへ向かう。天気は良く、体調も上々。意気揚々。登れる気しかしない。前日に付けておいたトレースもばっちりだ。
<下部岩壁のao>
風は強くないが寒がるao。たまたま神戸中央のパーティが先行していて、順番を待つ。アルパインでは登攀の順番を待つこと数時間ということもあり、それで凍死した人もいるほどだ。今回は30分ほどの待ちで登攀開始。
<下部岩壁1P目>
石尊稜の核心部であろう1P目はaoがリード。傾斜もそこそこあり、ホールドが細かい。ペツルの支点は心強いが、正確なアイゼンワークが必要だ。50mロープぎりぎりで終了点の木まで届く。
<上部岩壁への雪稜>
中間部の雪稜はコンテで快適に登れる。ルートファインディングも難しくないので、ここは速攻で登るのが大事。途中で先行の神戸中央パーティを追い抜く。ラッセルは交代で受け持つのも雪山のマナーであろう。上部岩壁手前で雪洞跡を発見。年始の遭難者(無事下山)のものと推察。そこから先のトレースはなかった。
<赤岳と太陽>
上部岩壁は岩を掘り起こしながらの登攀となった。これぞアルパインなんだろうが、正直大変である。支点は埋もれて見つからず、ピナクルもどきの岩にスリングを掛けて中間支点を取る。最後はルンゼを詰めて横岳の縦走路へ到着。ギラギラの太陽と赤岳が完登を祝福してくれた。
正月明けの3連休は天気も良く、気持ちのいい山行ができた。神戸労山、武庫労山、須磨労山、神戸中央と顔見知りのメンバーも多く見かけ、赤岳鉱泉がコロナから復活したことを実感した。