GWに引き続き、夏山初めも穂高の稜線を歩こうと、二泊三日の予定で涸沢まで足を運んだものの・・・。
新島々駅からのバス便に乗車して直ぐ降り始めてましたから、窓を叩くような雨脚を眺め心境はいささか複雑。
穂高は見えてませんし、上高地出立時点で即、雨中行軍となります。
横尾に至るまでも降ったりやんだりの繰り返し。
どうしたものかと思案しつつも雨脚は強まるばかり。
本谷橋
ほんの2ヶ月前、橋は架かっていず、この沢は雪の下でした。
キヌガサソウ
エンレイソウ
涸沢ヒュッテが見え始める手前あたりから、残雪のエリアに移行。
昼過ぎに涸沢に到着。
見渡す限り、まだまだ夏山以前って雰囲気です。
雪は泥混じりでかなりバッチイ。
転びでもすれば、着衣は泥まみれ必須。
涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐のところで振り返ってみるとこんな感じ。
涸沢ヒュッテのところから回りこんでテン場へ向かいます。
やはりテントは少なめ。
稜線上はガスが立ち込め、相変わらず降ったりやんだり。
風も吹きつけてきましたから、上のテン場まで行くのはやめて涸沢にて様子見とする。
何故か大天井方面の稜線がクッキリ見やれます。
夜半、断続的な雨に加えて風の威勢も増すばかり、明けて14日も天候は変わらず。
涸沢から観測する限り、ザイテングラートは雪がとれていますね。
涸沢ヒュッテ横からのパノラマルートは7/14時点でも通行不可、白出のコルへは涸沢小屋からザイテングラートへ取り付く登路のみ。
涸沢小屋横からの北穂への登路は残雪の中に。
しかして、稜線上の雪はとれているそう。
あそこの吊尾根のところを歩きたかったのだが・・・。
吊尾根は、両日を通して、幾度か垣間見れたのみ。
雨は相変わらず断続的に降りつのり稜線にガスが立ち込める状況は変わらず。
無理して登っても眺望がなければ面白味は半減ですし、また近いうちに再訪ってことで涸沢より先の行動は断念、はたまた大降りにならぬ内に退散とする。
屏風岩のあたりまで下れば、後は平坦な道行。
ゴゼンタチバナ
徳沢ではやはりこいつを。
和む情景にしばし佇む。
上高地に戻ってみると、打って変わって大層な賑わい。
かような構図で焼岳を眺める度、深田久弥の著作に「せめて焼岳へでも登れば彼等の上高地遊覧に大きな収穫が加わるだろう。」とあったのが思い出される。
そういえば、梅雨時に計画した前夜発日帰り焼岳山行は不発に終わったのだった。
カッパが大活躍の冴えない山行となりました。
それでも、雨にそぼ濡れる苔や樹林、花々は瑞々しさに溢れ、雨中にも美しく映える、そんな非日常な道行が新鮮に感じられたりで、それなり楽しめましたけどね。