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2014年10月11~12日 鋸岳・甲斐駒ヶ岳(角兵衛沢経由)

体育の日3連休,鋸岳・甲斐駒ヶ岳を縦走しました.今回のルートは
戸台~角兵衛沢~第1高点~第2高点~六合石室~甲斐駒ヶ岳~北沢峠
前回 は甲斐駒→鋸の順で縦走したので,今回は逆ルートを歩くことにしました.

戸台の駐車場を6:00に出発.
戸台川を歩き角兵衛沢出合7:50着.なかなか良いペース.

取り付きへの渡渉でいきなりドボンと落ちるも,気を取り直し,
急登ガラガラの角兵衛沢に取り付く.

大岩下ノ岩小屋まではピンクリボンを忠実に追いかける.
岩小屋ではおいしい水が岩の割れ目から滴り落ちていた.

ここからは不安定なガレ場を右へ左へと踏跡やリボンを追いかけつつ,
安定な場所を探しながら急登を行く.

とにかく崩れる….4人パーティーなので,縦に並ぶと落石が怖い….
横に並んでみたが,崩れて一向に進まない…
見上げるとはるか上まで岩屑が続く…

四苦八苦していると上から単独の登山者が降りてきた.
なるほど,左から流れ込む小さい岩のガレと,本流のガレの境目が安定している様子.
境目を辿りなんとか踏跡に脱出.

12:10に角兵衛沢のコルに到着.大分体力を奪われました.
しばし休憩して頂上へ.

コルからは右側が切れ落ちた急登をサクッと上がり,第1高点12:45着.
雲はちょっと多いけど,景色は最高.甲斐駒・北岳・仙丈がすばらしい.

本日の目的地は六合石室.コースタイムはここから4時間半.
なんとか間に合いそうだな…
(写真左が甲斐駒,右奥の尖った山が北岳)
13:05 第1高点を出発.小ギャップ・鹿の窓を経て第2高点を目指す.

小ギャップへの下降(III級くらい).10メートル弱の鎖が掛かっている.
ロープも持ってきたが鎖&クライムダウンで行けそうなので,ロープ無しで下降.

対岸の登りも”なが~い”鎖が掛かる.
こちらはII級+くらいの登り.確保無しで登る.
続くナイフリッジを乗り越し,鹿の窓へ.

鹿の窓からは”非常になが~い”鎖が掛かっている.
荷物も大きいので,ここはロープで確保しながら下降したが,
岩がボロボロなのでロープが動くたびに小石がパラパラと落ちてくる…
前回登った時も嫌だったけど,下りはもっと嫌な場所.
持って行ったロープの長さと比べると,鎖の長さは45メートル程か.

鎖の終点に降り立ち,そこから鹿の窓ルンゼに向かって右手に明瞭な踏み跡が…
(上写真前方)
前回逆ルートを歩いた際に「鹿の窓ルンゼ下部に嫌なトラバースがあったなぁ…」という,
記憶があった為,迷わず踏み跡に突っ込む…
そして,恐ろしいトラバースの果てに懸垂で下りなければならない場所へ迷い込む…
同様にここへ来てしまって泣く泣く懸垂した人がいたのだろう,
比較的新しいカラビナとロープが残置されている.
大ギャップルンゼを挟んですぐ対岸には第2高点への道が見えているのに…
(結果的に見えていた道も間違っていた^^;)
一旦は懸垂下降の判断をしたが,対岸の道がどうも怪しく自信が無かったので,
頑張って鎖終点まで戻ることにする.(この時点で,鎖終点部で間違えたことは判っていた)
無事,鎖終点へ戻りガレを少し下ると左に巻き道発見.
あぁ,前回「巻き道があるねぇ」などと言葉を交わしたっけなぁ…
ようやく本道へ復帰.

鹿の窓ルンゼを下部まで下ると,ありました,あの嫌らしい岩のトラバースが…
ガレた大ギャップルンゼを20メートル程岩に沿って歩く部分も思い出しました.

そんなことをやっているうちにどんどん時間は流れ,
第2高点に着いたのは16:10.
明るいうちに六合石室に到着するのはどうやっても無理.

いそいそと中ノ川乗越へのガレ場を下り.
なんとか日没前に乗越に到着.

本日はここまでにして,テントビバークと相成りました.
幸い到着時に吹いていた風も止み,多少凸凹だけれども快適なビバークとなりました.

翌日も天気は良好.台風が迫っていますが,今日は大丈夫な予報.
予定通り甲斐駒を経由することに.

朝焼けに輝く第2高点をバックに6:00スタート.甲斐駒を目指します.

中ノ川乗越からは一箇所ちょっと嫌な鎖場はありますが,ほぼ普通の登山道.
順調に進み9:30に甲斐駒着.3連休だけあって沢山の人で賑わっている.
ちなみに,初日は角兵衛沢で下りの単独行者2名に会ったのみ.
本日は,鋸方面への単独行者3名と八丁尾根に向かう2人パーティに会ったのみ.
厳しい山だけあって静かなルートです.

歩いてきた道を振り返り満足感に浸る.

雲海に浮かぶ富士山.手前は鳳凰三山(真中左寄の尖塔が地蔵岳オベリスク)

下りは稜線ルートを辿る.

仙水峠付近は紅葉が綺麗.甲斐駒(左)と摩利支天(右)をバックに.

北沢峠には13:10着.
ガラガラボロボロの鋸岳に「もう来るものか!!」と前回も今回も思った.
でも,しばらくするとまた登りたくなる不思議な山.鋸岳.

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