念願の南ア深南部
南ア100名山の南端”光岳”のさらに南.踏み跡微かな標高2000mの稜線を歩く.

会のベテランT氏が毎年秋に数回に分けて歩いている南ア深南部.
今回はその計画に便乗し,戸中川林道から池口岳まで2泊3日の静かな山旅.

朝6時,水窪ダム上流の戸中川(とちゅうがわ)林道ゲートへ車を停めて出発.
林道はよく整備されていて普通の車高ならば底を擦る心配は無い.

1時間程林道を歩き1155ピークのある尾根の取り付きに到着.
ピンクリボンの目印地点から入山.踏み跡は比較的明瞭.
植林地を越えると少し薄くなるが赤布とピンクリボンを追えばOK.

2時間弱で矢筈尾根に乗り上げる.
矢筈尾根に藪は無く非常に歩きやすい快適な尾根.

矢筈岳北峰に寄り道.三角点と古い看板以外な~んにも無い.

なだらかな尾根を1時間程歩くと徐々に笹が現れ六呂場山~黒沢山の縦走路に合流.
六呂場山方面の踏み跡は明瞭だが,黒沢山方面の踏み跡は非常に薄い…ワクワク(笑

笹原と紅葉のコントラストが美しい

稜線が狭い場所では笹の下に踏み跡が見えるが,広くなると深い笹薮に消えてしまう.
獣道と人の踏み跡の区別は付かず.

これがしたかった!!笹薮漕ぎ=笹の海を泳ぐ!!

笹の海が深くなったり,浅くなったりを繰り返し,稜線を泳ぐこと3時間で
黒沢山手前1900mの鞍部に到着.ここから北東にある沢へ水汲みに.
事前情報では往復1時間とあり,かなり気合を入れて笹薮+倒木の涸沢を下る.
と,15分程で運良く水の流れを発見!!
20秒で500mlのペットボトルが一杯になるくらいの流量があり一安心.

鞍部から黒沢山までは「全く」道は無い.
幅のある稜線や尾根になると途端に道が無くなる.
コンパスの指す方向に真っ直ぐ泳ぐ.水を担いだ分の重量増がキツイ.

15:40 ヘロヘロになるも黒沢山到着!!
ここも古い看板と三角点だけの樹林の山頂.

1日目の行程はここまで.適当な平場を探し,適当に幕営
おそらく半径数キロは自分達以外に誰もいないんだろうなぁ…などと思いながら寝袋に入る.

2日目は6時過ぎに黒沢山を出発.そしていきなりコメツガの藪.
細かい針葉がパラパラと落ちてきて首筋に入るのが不快.
そして,今回のルートで一番の山場!!
背丈程の笹の海が待つ「黒山(2096ピーク)」へ

一応ここが道っぽい.猪の道だけど…

でも,すぐにそんな道はどーでもよくなるくらいの笹の海
いや~ 深南部を満喫してるな~

黒山を越えると”本来の”深南部らしい景色が広がる

今日は朝から気持ちの良い天気
富士山も一日中見えていた

2164の少し先,ヒコウキ平に到着.古~い看板が立っている.
赤布やピンクリボンを除けば黒沢山の看板以来の人工物.

ここから中ノ尾根山へは膝から胸程度の笹原を行く.
勿論,獣道以外踏み跡は無い.

獣道を追いかけると,たどり着くのは鹿の寝床か猪のヌタ場で行き止まり.
忠実に尾根をたどるのが最良の選択.

お手本のような”南アルプス深南部”の風景

笹の海は足元が見えないのが難点.倒木トラップも多くスネはあざだらけに…

F姉さんは勢い良く倒木を脛で蹴り上げ前方へダイブ!!痣&切り傷で大変.

11時過ぎに中ノ尾根山に到着.低い笹に覆われた平らな山頂.
白倉林道から来る人や合地山への入口であることからか,比較的人が来ている感じ.
※2214と中ノ尾根山の鞍部に"たぶん"白倉林道からの道が上がってきてる(リボンの目印あり)

中ノ尾根山からの下りも道は無いので,倒木を越えながら適当な場所を下る.
そして膝から腰までの笹の稜線を鶏冠山へ.

鶏冠山はこれまでとは様相が変わり岩稜や急峻な地形が多い.
南峰のトラバースで ザ・人工物「トラロープ」がフィックスされている.
思わず「おぉ,人工物だ!!」と声が出る.

14:20 鶏冠南峰でしばし休憩.ほぼ予定通りに笹ノ平まで行けそうだ.

鶏冠南峰から北峰の間は結構険しい道のり.

リボンや赤布あるのでそれを追いかければOK

途中大きな倒木に道が塞がれ,踏み跡が判らなくなってしまったが,
倒木の横を慎重に下りてみると踏み跡復活!!

鶏冠北峰への登りで再び笹が現れるとホッとする.

15:10 鶏冠北峰に到着.ここから笹ノ平へは全く道は無い.
リボンの付いた踏み跡が西へ伸びているが,それは犬切尾根への道.

枯れたシダを掻き分け北へ真っ直ぐ下り笹ノ平への稜線に乗る.
と,ここで遠くから人の声が…

笹ノ平にテントが2張り.入山して初めて人に会った
この辺りに詳しい方で,この先の平場と水場を教えてもらい先へ進む.

2日目は2106の池口岳よりの樹林帯で幕営.
さてさて,今日も水汲みに.

幕営地から東へ急斜面を下ること10分程で大きな沢に到着.
たっぷり水を汲み,これで明日も大丈夫
笹ノ平で出会った方に教えてもらった水場は,この沢の上流へトラバースで入る場所.
2150m付近に目印の赤テープがある(水場への踏み跡は無い)

3日目は池口岳に登って下りるだけ.
ここまでくれば道はあるだろうと思っていたが,意外にも踏み跡は薄い.
1時間程で池口岳南峰と北峰の鞍部に到着.
遠山山の会の方が9月に立てたピカピカに「笹ノ平下降点」の看板が立っている.

池口南峰にも新しい看板.
ここからは踏み跡も明瞭になり漸く俗世間に復帰

池口北峰が今回の山旅の最後のピーク

最終日もお天気に恵まれ仙丈ヶ岳や白山まで見えた.

8時前,最後のピーク池口北峰到着!!

あとは下るだけ,,,なのだが,,,この尾根が長い…

今日も紅葉がきれい
見えているのは熊伏山辺りだろうか??

12:40 フィナーレ 池口山登山口に到着
この日は昨日笹ノ平で会った方々以外には4人に出会っただけ.
静かな静かな深南部

携帯の電波が入るところまで林道を歩き,タクシーで平岡駅へ(約6000円).
平岡駅の温泉で汗を流し,飯田線で水窪駅へ.
そこから再びタクシーで戸中川林道ゲートまで1時間(約7000円).
帰途に着いたのは日もとっぷり暮れた17時過ぎになりました
長い長い3日間.静かな静かな山を満喫した3日間でした.
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