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2018年6月27日~7月1日 タイ・クラビ クライミング

元々は雪壁チームの慰労山行としてスタートしたタイのクラビ遠征だったが、

今年はKTB、TR、SYが初参戦。

去年参加のKSG、NMと合わせて総勢5名での決行となった。

一人ひとりがそこそこクセのあるメンバーが5人集まりタイへ繰り出すとなれば、

珍道中とならないはずがない。

 

【出発:バンコク スワンナプーム空港にて】

日本で購入した格安のタイsimカードをNMがスマホにセットした瞬間に、

KTBからメッセンジャーにコールあり。

「タイのホテル名が分からないから入国できない」とのこと。

何故ホテル名が分からないのかはさておき、

「入国したらダメですよ。タイ国内線のトランジットカウンターまで来てください」と伝える。

こうして関空発の4人と東京発のKTBは辛うじて集合に成功した。

思えば、この時点ですでにこの珍道中のオチは決まっていたのだ。

しかし、そのことに本人はじめ誰も気付いてはいなかった。

 

【一日目(6月27日):プラナンビーチ】

去年と同様にバンコク経由クラビに入る。

今回はクライミングに集中したいというみんなの意見により、

半島のライレイエリアに宿を取る。

行きはアオナンマオからライレイイーストへ渡る。

 

一泊一室4,000円の三ッ星ホテルは、

ダイヤモンドケイブの岩場から徒歩1分の場所だった。

 

去年と同じくShadow Climbingで70mロープをレンタルしプラナンビーチへ。

寝不足な初日にしては、ガッツを出して3本登る。

アップのはずの6A(5.10ab)の一つがなかなか辛い。

三ッ星のMonkey Maker 6A+(5.10c)をみんなで登って初日は終了。

美しいプラナンビーチを堪能した後はタイ料理が待っている。

ライレイの目抜き通りであるウォーキングストリートの

一番内陸側にあるローカルな食堂で、ガパオ、ソムタム(パパイヤサラダ)、

空心菜、グリーンカレー、ガイヤン(鶏焼き)などメイン処をペロっと平らげる。

みなさん食欲旺盛。ビールも大ビン7本開けてお腹いっぱい。

これで一人330バーツ(1,100円)というコスパに一同喜びの声を上げる。

食後は急激な眠気に襲われ一同退散。

20時前には各自就寝し、明日からの連登に備えた。

 

【二日目(6月28日):トンサイビーチ、ダイヤモンドケイブ、ワンツースリー】

未明の豪雨に午前中はダメかと思いきや、

回復傾向なのでトンサイビーチを山道で目指す。ところが道が悪く敗退。

晴れ間も出てきたので、気を取り直してライレイウエストビーチの

海沿いの道からトンサイを目指す。今日はルートのチェックだけ。

近くのホテルで朝食ビュッフェ。

ホテルに戻り、すぐ近くのダイヤモンドケイブへ。

ここはいつもガイド講習会で賑わっている。

正面の壁の右側にいい具合のコルネがあり、コルネ左のルートが6A(5.10ab)。

コルネ右のルートはMosquito Coil 6A+(5.10c)。どちらもなかなかの好ルートだ。

いつの間にか快晴となり、日差しが痛く、1本登ると汗が噴き出しアゴからしたたり落ちる。

そういうときは、小走りで1分。ホテルのプールにドボンだ。

体が冷えて気持ちいい。

プールのテラスでビールを飲む。

シーブリーズが心地よく、一同至福の時間を過ごす。

15時過ぎからワンツースリーの岩場に行ってみる。

ここもガイド講習会でよく使われる場所だ。

ロケットスタートで有名なWe Sad 6A+(5.10c)へ取り付く。

女性二人がスタートできず、、、

文字通りWe sadとなってしまった。

夜はタイ料理、そしてタイマッサージへ。

1時間で250バーツ(850円)。最後のひねり技に一同うめき声を上げる。

 

【三日目(6月29日):トンサイビーチ、ワンツースリー】

今日は朝一からトンサイビーチへ。

この辺もたくさんの岩場があるが、海に面したDum’s Kitchenが快適だ。

ここの名物三ッ星ルートLion King 6C+(5.11d)の左には、

タイ語で「簡単」6A(5.10ab)、「難しい」6B(5.10d)という一対のルートがあり、

なかなか面白い。

KTBはLion King 6C+(5.11d)に狙いを定めたようだ。

朝早くから登り、日中は休憩し、夕方からまた登りに行くというのが、

潮の干満を考慮しても効率がいい。

 

ということで海辺のレストランの2階でランチ。

キンキンに冷えたココナッツウォーターが最高に旨い。

パッタイ(タイ焼きそば)やタイチャーハンも旨い。

ビールを飲んだらみんなでゴロ寝。

オフシーズンなので、客も少なく、しばらくごろ寝OK。。

夕方は再びワンツースリーへ。

KTB、TR、SYが登っていたMake A Way 6B(5.10d)というルートは三ッ星ルートだった。

KSG、NMは鍾乳石のツララに乗り移るムーブがトリッキーなRamazon 6A+(5.10c)を登る。

帰り道、干潮で現れた干潟にでかいトカゲが”のそのそ”と…

珍獣ハンターKSGが後を追う。

ミズオオトカゲ??

夜は再び見抜き通りのローカル食堂でタイ料理。

調子に乗ってカレーを「辛くしてくれ」と頼む。

その辛さに一同絶句。調子に乗ってごめんなさい。

今夜は最後の夜なので、2軒目はレゲエな掘っ立て小屋の2階へ。

いちおうカクテル風な飲み物を飲んだら、SKGがスイッチオン。

梁に丸焼きスタイルでぶら下がるという奇行を見せ始めたので、一同帰ることにする。

帰りがけも街灯を一つ一つ覗き込み、ヤモリを捕まえようとする珍獣ハンター。

一同、当たらず触らずの大人の対応。最後の夜はこうして更けていった。

 

【四日目(6月30日):トンサイビーチ / ダイヤモンドケイブ】

最終日はやり残したことをやりたい。

KTB、SYは早朝からトンサイのLion King 6C+(5.11d)を目指す。

Attacktit 6B+(5.11ab)にチャレンジしたいKSG。

同じくSeven Seven Seven 6B(5.10d)をやり残しているNM。

そして少しお疲れのTRは、ホテル横のダイヤモンドケイブへ。

そして11時にチェックアウト。

ボートでアオナンへ向かう。

8人乗りのボートは1艘800バーツ(2,700円)。

8人集まれば一人100バーツで済むのだが、集まるのに時間が掛かるので、

5人で800バーツ払い1艘貸切る。

アオナンでランチを食べ、お土産を買い、カフェで一服。

そしてクラビ空港へ向かう。

 

【帰国:クラビ空港にて】

チェックインカウンターでそれは起こった。

KTBのチェックインがなかなか進まない。

カウンターの女性スタッフも首をかしげながら予約状況を確認している。

KTBの旅程表を見てそれは判明した。

「帰国便 6月30日 バンコク 0:35発 成田行き」???

もしかして「帰国便、一日まちがえてますよね」そう、

日付が変わっているので7月1日の便を予約しなければダメだったのだ。

「やってもうた~!!!」クラビ空港内にKTBの関西弁が響きわたる・・・。

 

【エピローグ:(再び)バンコク スワンナプーム空港にて】

人生は面白くなくてはならない。

山もクライミングも旅も、面白いのが一番だ。

今回の遠征は珍道中の「オチ」も含めて本当に面白かった。

KTBも何とか帰国便のチケットを入手できたようで一件落着。

美しい海。照り付ける太陽。ツルツルで憎らし気な石灰岩。

容赦なく襲ってくるジャイアントモスキート。

激辛のタイ料理。あっという間のバカンス。

参加メンバーのみなさん、ありがとうございました。

 

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