CL以外全員穂高岳初めてのメンバーで、前穂高~奥穂高を縦走してきました。
直前までの天気予報は芳しくなかったのですが、全員の日ごろの行いの良さが功を奏して、3日間とも素晴らしいお天気に恵まれ、憧れの山々のパノラマ絶景が楽しめた山行になりました。
1日目お昼から、岳沢湿原を抜け岳沢小屋へ。
ゆったり山行と銘打っての山行、西宮出発は当日早朝。お昼前沢渡のタクシー乗り場に到着して上高地へ。上高地から歩き出したのは12時頃でした。
観光客でごった返す河童橋を渡り、岳沢湿原を抜けると⑩の木彫りの標識が。番号をたどって登ります。
今日は岳沢小屋まで。標準ペースでゆっくり上がっても余裕があります。岳沢の自然を楽しみながら、みんなでワイワイ登りました。



上るほど上高地の景色が開けてきます。眼下には梓川と大正池、大正ホテルらしき建物も見て取れます。
眼前には焼岳、乗鞍岳が。①まで来ると小屋が見えてきました。2時間ほどで岳沢小屋に到着。


念願のティラミスを食したりビールで一服したり、ブランコを楽しんだり景色や自然を楽しんだり。それぞれに小屋での時間を過ごしました。
【1日目コースタイム】行動時間:2時間50分 距離:4km
12:00上高地インフォメーションセンター・・・14:50岳沢小屋
2日目。重太郎新道を登り、いよいよ前穂高岳へ。
早朝は小屋でお弁当を頂き、出発準備をしました。思った以上に寒い!
でも重太郎新道を上がると絶対暑くなるので薄着で出発を待ちます。
焼岳・乗鞍が薄くピンクに染まるころ、出発しました。




霜柱立つ登山道を紀美子平へ。空は徐々に明るくなり、今日も快晴の予感!素晴らしい景色が見られそうです。
カモシカの立場で一息つき、岳沢パノラマへ。左手前には明神岳、遠方に乗鞍、焼岳。右手前に西穂高、そしてジャンダルム。目を下に落とすと昨日も見えていた梓川がより長く蛇行しているのが見えます。
実は日程を1日遅らせた山行でしたが、みな口々に「遅らせて正解だった」「昨日上がっていたら見れなかったかも」とパノラマ絶景をウルウル眺めていました。





ゆっくり岳沢パノラマの景色を堪能しながら紀美子平に到着。ここでザックをデポしていざ前穂高岳へ。
途中ふと目を遠方にやると、富士山が見えました。
眼下には徳沢園が。
急峻な岩稜に足を取られることなく、全員登頂。みな眼前に現れた槍ヶ岳に感動!
槍ヶ岳とともに山頂でゆっくり記念撮影しました。

前穂~奥穂へ、吊尾根を歩く。皆思う( ´ `).。oO( これ、ゆったり山行だったはず・・・?)
横から見えていた吊尾根はそこまで険しくみえず、『尾根』という言葉もあってアップダウンはそこまでないだろうと思い込んでいた私。(他の仲間もそうだった?)
その思い込みとうらはらに、前穂から見た奥穂への道はいったん下りたくなくなるほどの登りが見えました。
紀美子平から奥穂へ出発、吊尾根を歩きます。尾根まで上がると今度は眼下に涸沢カールが見えました。




高低差はそこまでないものの地味に険しいアップダウンを繰り返します。鎖場や手でよじ登るところ、足場注意な下り、偽ピーク。
みんなの会話が少なくなったころ、奥穂に到着!紀美子平から約2時間のコースタイムでした。
メンバーの一人「ゆったりではないような・・・」
CL「いえ、山頂で遊べる余裕があるから時間的にはゆったりです」
リーダーの言う通り、奥穂山頂ではいっぱい時間を取っていただき、祠前で1人1人記念撮影、ジャンダルムへの道を見て思いを馳せたり、槍や北穂・双六方面の景色を堪能したり、思う存分山頂時間を楽しみました。



奥穂から満室激混みの穂高岳山荘へ
奥穂高岳を後にし、激下りして穂高岳山荘へ。メンバーの中には「ここが本日の核心だった」という人もいるくらいの急峻な崖を下りました。穂高岳山荘は荷下ろしのヘリが何度かやって来ていました。
小屋で手続きをし、皆それぞれにゆっくりした時間を過ごします。お昼寝で疲れを癒す者、荷物整理する者、ビールやおしるこで一服する者。ヘリの荷下ろしも近くで見れて、かっこいい~!




小屋の外にいる人がガスの方に向かって手を振ったり踊っているのを見て、もしや・・・と小屋を出て見ると、ブロッケン現象が!私たちも手を振ったり踊ったりして神秘的な自然現象を楽しみました。

山荘は激混みでした。談話室はいっぱいで椅子どころか床に座る人、暖炉の傍で温まりたいけど居場所なく立ち尽くす人・・・。夕食は4回転、1回の時間は40分ほどでした。
夜中暑くて眠れず、クールダウンするために小屋を出ると、満天の星空!
天の川が汚れた心を洗い流すように夜空にかかり、オリオン座は長野側のまちへ傾いていました。
穂高の山々に降り注ぐような星空をこっそり独り占めしてしまいました。


【2日目コースタイム】行動時間:8時間50分 距離:3.7km
6:00岳沢小屋・・・カモシカの立場6:20・・・紀美子平8:05・・・8:50前穂高岳9:50・・・10:15紀美子平10:40・・・12:40奥穂高岳13:30・・・14:00穂高岳山荘
3日目、ザイテングラートを涸沢カールへ。そしてパノラマコースを下山。
秋の始まりの空と奥又白谷の自然を経て、徳澤園へ。
翌日は小屋で朝食を頂き、ゆっくり出発。
雲が広がってはいましたが、隙間からご来光が見えました。



ザイテンのざれた道を下りきり、怪我なく涸沢ヒュッテに到着。
コーヒーや行動食で休憩しました。前日歩いた吊尾根や奥穂、ナナカマドの紅葉が始まった涸沢カールを眺めながら飲むコーヒーは格別でした。



パノラマコースの序盤はロープがたくさんつけられていました。
足場の急なトラバースや濡れた上り下りを、ロープをたどって越えていきます。前日と同じく地味にアップダウンのあるルートでした。
1時間ほどで屏風の頭分岐に到着。パノラマコースの道が徳澤の方へ長く続いているのが見えました。



下るにつれたくさんの自然を見つけることが出来ました。
白いシラタマノキやたわわに実るガマズミの赤い実、季節外れに咲くハクサンフウロ、甘い匂いの桂の葉。たくさんのキノコたち。パイナップルのようなゴヨウマツの松ぼっくり。自然に詳しいNさんが教えてくれました。
涸沢ヒュッテを出てから約4時間で徳澤園に到着。
みなさんカレーにソフトクリームを頂いて大満足の様子でした。







2日ぶりの河童橋はやはり観光客でごった返していました。穂高の山頂は残念ながらガスで見えず。
でも私たちはこの3日間でおなか一杯大満足の景色を堪能して下山してきました。
初めて上った穂高の山。前穂から見えた槍ヶ岳、奥穂から見えたジャンダルム。ブロッケンに満天の星空。
それらすべて快晴の空で暑すぎず寒すぎず、ちょうどいい気候で山旅を存分に楽しむことが出来ました。



【3日目コースタイム】行動時間:8時間 距離:13.7km
6:00穂高岳山荘・・・涸沢ヒュッテ7:50・・・徳澤園12:10・・・小梨平14:00・・・上高地バスターミナル14:20
