この日は岡山県の蒜山三座を縦走する予定でしたが、天候不良のため中止…。そこで徳島と香川の県境にある竜王山に登ることにしました。目的は雨の森歩き。雑木の森が綺麗と聞いたので、雨の日はしとしとみずみずしい森を散策できるのではと期待が高まります。
道の駅ことなみ に車を停め、いざ登山口へ。雨がしとしといい感じの降り具合。

登山口を進むとすぐに谷沿いの登山道がはじまります。この久保谷を10回ほど渡渉しながら稜線をめざして登ります。雨で水量が増えていますが、通れないことはなさそう。晴れの日よりはっきり聞こえる水音が印象的です。滑りやすいから慎重に進まないと。


リーダーだし何事もなく下山できるようにしないとと思い、気をつけましょうねと声をかけながら、3回目くらいの渡渉にさしかかったとき。足を滑らせて早すぎるドボン。

あちゃー、靴の中まで水が。 「気をつけようって言ってたおまえが落ちるんかい」というメンバーの心の声がきこえるようでした。
気を取り直して登り再開。沢沿いの苔の景色に癒やされ、沢ガニを踏まないようにしながら、立派な鳥居のある三頭越に到着。

ここから、稜線上の美しい森の中を通る今日いちばんの見どころルートが始まります。ドボンしたことも忘れて雨に打たれるのを楽しむへっぽこリーダー。
ここからが綺麗でした…。森の中は雨と雲で霞んで神秘的。葉っぱの緑が晴れの日よりみずみずしく感じます。木のおかげで降りかかる雨がましになり、ぱたぱた落ちてくる雨のなかをさくさく歩いていく。

登りで熱くなった身体に冷たい雨粒が気持ちいい。街で聴く人工物にあたる雨音もいいですが、森の雨音はやさしいサーー・・・という音がします。


短いけど登りごたえのあるアップダウンをくりかえして、寒風峠に到着。雨風が強くなってきました。ちょっと強すぎる。ここで昼食にします。

強まる雨のなか、寒さに耐えながらもくもくと食べるメンバーを見ていると、雨山行に連れてきたことを申し訳なく思う気持ちが突如わきあがる…ギンリョウソウたくさん見られたから許して…
昼食をすませ、アップダウンを越え、阿波竜王の展望台にあがりました。展望はゼロ。晴れていれば讃岐冨士や海が見えていたのかも。
なかなか急な上り道。ここを越えれば阿波竜王


つづいて讃岐竜王も踏破。長い階段を頑張りました。こちらは森がひらけておらず展望がなかったため早々に下り、ふもとの町道へたどり着きました。巨木の神社を見学して長い舗装路を歩ききると、ゴールの道の駅ことなみへ到着。
晴れの日とは違う山の雰囲気を楽しめた、いい山行になりました。

ふもとの町のうどん店にて。山かけうどん定食